天翔ける女

2004年10月4日 読書
省略形で「女好き」な私が手にした久々の御新規もの。

豪商となった女性の一生。
これ、たいへん、良かったです。
こまごま、切々と哀々と、見てもいない情景描写をされがちな伝記モノと違い、読んでいて想像力を喚起する、見事な省略。
一人の人間であり、流れに翻弄されるさまが、その簡略化ゆえに想像力を刺激して、大変、感情移入して最後まで読めた。

現状の自分が、もしも、お慶のように成り上がったら、同じ道を辿るかもしれない。
環境と運命によって、自分がどうなるかわからない一人の人間だ、と、痛感せずにはいられず。

……まぁ、私、実行力はないので。

話は逸れるが、このところ、図書館で借りる本に、なにやら右翼だか左翼だかの趣を感じる一言が書き込まれていることが多い。しかも似た文字で。
これは、その、書いた人が大量の本を読んでいるのか、それとも私がその人と似た趣向の本を借りる率が高いから発見率が高いのか、といった点が気になる。
後者でないことを願う。

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