青春の門〈第1部 筑豊篇〉

五木寛之って本当にこんなにつまらないのか衝撃からしばしの間。
王道「青春の門」に果敢に挑戦中でございますよ。

第一部筑豊編を読み終え、やっと納得。ちゃんとした作家さん。
私が堅い本好きとゆー前提もあるが、心地よく読み進められた。内容はタイトル通り。ガウディの夏で不満に思った、やりっぱなしのそれではなく、登場人物の背景を丁寧に描写してあり、それがしつこさではなく良い演出となっている。
王道としてヤの道の人が本棚に置いていることもあるとゆー、なるほど。

じっくり書かれた人生モノが、事実創作問わず好きなので、このまま進めば全巻読破できることでしょう。

高名な作家の作品を読み、ひどいと感じると、自分のその感覚を不安に思う。自分が面白いものは面白い、同じくダメなものはダメ、で、良いのだが、世間一般の感覚すらわからなくなったのではないか、と。自分の趣向と、一般性を認識する感覚は別。五木寛之の作品を楽しみながら読めてほっとした。